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月輪の都 『明星』
2005年11月6日待ち人の訪れ、焦がれて 待ちわび、しららの朝に 眠る頃、
吾は 彼方の空ぞ 見ん。
今し 帰ると 認めた、吾ぞ 想ひに 偽りなくとも、
何時とは 示されざるは 苦しき限り。
しどけなく、肘枕の 上に臥し、袖を しとりと 濡らす君、
そ と、肩に触れて 起こしたならば、
これは 夜露よ と、誤魔化す君の、
いと あわれな、仕種が故に 溢れる愛しさ 胸占むる。
君ぞ 彼方の宵の果て、君ぞ 此方の月を見ん。
君ぞ 瞬く 夢の世に、我を 待ちて 過ぎし日々。
君を 彼方に 想いしが、君を 此方に憶えしが、
我の傍には 侍らざる。
其の名に しおう、華やかな。
愛でたる 月日ぞ 鮮やかに。
とく 追い付けと、願いしが、永久に 留めよと 祈りしが。
君よ、華と 咲き誇れ。
君よ、凛と 立ち伸びよ。
明けの明星、横顔に、宵の明星、背におうて、
日中の月を 見抜いては、さやけな 笑みを 浮かべたも。
君を 野辺に 置きたもう。
君を 湖畔に 置きたもう。
共連れ 叶う 事ならば。
昇る月夜に、沈む暮れ、輝く星火に 薄き宵。
例ゐ 此方が 茫漠たれど、例ゐ 此方が 戦渦たれど、
居ます 彼方が 安堵たれ、居ます 彼方が 穏郷たれと、
掠れる筆に、篭めては 眺むる、遠き地よ。
吾は 彼方の空ぞ 見ん。
今し 帰ると 認めた、吾ぞ 想ひに 偽りなくとも、
何時とは 示されざるは 苦しき限り。
しどけなく、肘枕の 上に臥し、袖を しとりと 濡らす君、
そ と、肩に触れて 起こしたならば、
これは 夜露よ と、誤魔化す君の、
いと あわれな、仕種が故に 溢れる愛しさ 胸占むる。
君ぞ 彼方の宵の果て、君ぞ 此方の月を見ん。
君ぞ 瞬く 夢の世に、我を 待ちて 過ぎし日々。
君を 彼方に 想いしが、君を 此方に憶えしが、
我の傍には 侍らざる。
其の名に しおう、華やかな。
愛でたる 月日ぞ 鮮やかに。
とく 追い付けと、願いしが、永久に 留めよと 祈りしが。
君よ、華と 咲き誇れ。
君よ、凛と 立ち伸びよ。
明けの明星、横顔に、宵の明星、背におうて、
日中の月を 見抜いては、さやけな 笑みを 浮かべたも。
君を 野辺に 置きたもう。
君を 湖畔に 置きたもう。
共連れ 叶う 事ならば。
昇る月夜に、沈む暮れ、輝く星火に 薄き宵。
例ゐ 此方が 茫漠たれど、例ゐ 此方が 戦渦たれど、
居ます 彼方が 安堵たれ、居ます 彼方が 穏郷たれと、
掠れる筆に、篭めては 眺むる、遠き地よ。
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