月輪の都 『月影』

2005年7月25日
月夜の宵に 宴を開こう、祝福の。
月夜の宵に 集どいて 踊ろう、百鬼の群れと。
月夜の宵に 小声で語ろう、百物語。

闇夜は とても 恐いから。
闇夜は とても 深いから。

だけど 本当に恐いのは、薄ら笑いの月夜だと、
君は 知っているだろか。
野獣の姿も 夜叉の背も、見えなければ 恐くない。
知らなければ、恐くない。

だけど何かが 告げている。
こめかみあたりが ちりちりと。

ひそり、と備わる 埋もれた感覚。
今宵も 警鐘ならすけど、遥かに遠くの 音のよう。

いざ 研ぎ澄まさん、その域を。
いざ 求めて捜さん、この感を。

忘れてならぬ、失くしてならぬ、魂魄放つ、その矢をば。

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