蒼き空より 降り来たる。
藍き海より、迫り来たる。
青き山より、吹き来たる。

弓の翼ぞ、壁の波ぞ、粒ての風ぞ。

想いに 掛けぬ、禍いと。
駆けて 去れぬ、襲来と。
跳びて 退れぬ、急転と。

紅き 炎星、堕ち来る。
朱き 渦潮、寄せ来る。
赫き 野火、押し来る。
 
悲鳴も 呑息も 驚嘆も、声に出す 暇も無くて、
叫びの形の、押し黙る。
涙は 騰き、涕は 凍て、涕は 千切れ。
深く閉ざされ、流され行くは、ほの暗き 根の国、底の国。
 
折り重なる 落ち葉の様に、幾重の地層に 埋没し、
堅い 硬い 石となる。

碧き彩を 最後の色と。
丹き彩を、最後の色と。
その組織の一部に、留めて 眠る。

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