月輪の都 『暮春』

2005年3月29日
ぼんやり 寝覚の 春の宵。

視覚の春は 美しく。
弥生の空は 肌寒し。
温かな転寝、心に描きて、
窓を覗いて 冬の名残に ため息を。
雪割草は、ちらほらり、
それでも 吐息は今だ白々と。

明け染め やらぬ 空のよに、
芽吹きの頃合 見合わせて、
童の 歩みの 如き春。

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