月輪の都 『貌無き墓標』・カタチ ナキ ボヒョウ
2004年10月22日彼の英雄じみた行動は、
我々の 心に燈(ともしび) 宿したけれど、
…到底、辿りつけるとは…思われなかった…。
行くな と、この身を 挺することも、
やめろ と、声の限りに 叫ぶことも、
戻れ と、体を掴んで 制することも、
何一つ、動くことが 出来なくて。
眼には見えない足枷が、我々総てを 縛っているかのように、
竦んだままで 呆然と、見送ることしか 出来なくて。
緑の大地は、焼け野原。
長閑(のどか)な郷は、燻る廃墟。
悲痛な呻きは 切れ切れに、嘆きは途切れ 閉ざされて。
瓦礫の下の 泣き声が、やがて か細く 消えてゆく。
見る間に 小さくなる姿。
瞬きするもの 惜しむよう、焼けた喉には 血が溢れ、
歩みを止めた 人形のように、
焦土に穿たれ 見送る私。
やがて 遠くに 見えなくなるまで、涙が零れる 事もなく。
やがて 閃光 晄るまで、涙が溢れる 事もなく。
…到底、生きて 在るとは、思われなかった…。
我々の 心に燈(ともしび) 宿したけれど、
…到底、辿りつけるとは…思われなかった…。
行くな と、この身を 挺することも、
やめろ と、声の限りに 叫ぶことも、
戻れ と、体を掴んで 制することも、
何一つ、動くことが 出来なくて。
眼には見えない足枷が、我々総てを 縛っているかのように、
竦んだままで 呆然と、見送ることしか 出来なくて。
緑の大地は、焼け野原。
長閑(のどか)な郷は、燻る廃墟。
悲痛な呻きは 切れ切れに、嘆きは途切れ 閉ざされて。
瓦礫の下の 泣き声が、やがて か細く 消えてゆく。
見る間に 小さくなる姿。
瞬きするもの 惜しむよう、焼けた喉には 血が溢れ、
歩みを止めた 人形のように、
焦土に穿たれ 見送る私。
やがて 遠くに 見えなくなるまで、涙が零れる 事もなく。
やがて 閃光 晄るまで、涙が溢れる 事もなく。
…到底、生きて 在るとは、思われなかった…。
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