月輪の都 『天秤』
2004年10月15日白々明ける 異東の空に 慎ましやかな 薄紅。
恥じらう乙女の 頬色か、たゆたう衣の 裾広げ。
燦然 煌々 明六つ、覗き始めた日輪は、
強者放つ 弓矢の如く、四方八方 何処までも。
僕の腕(かいな)に、預けて寝む 優しい寝息と、
心地の良い 重さ。
痺れは じんわり甘い 疼きのようで、君を実感 添い寝して。
手櫛も軽い 絹の髪、擽るように 動いてる。
君をこの手に 暮六つ、一夜の恋と ならん事を 願いつつ、
僕は再び 遠い目を。
想いを馳せる 地は遠く、とても 君を 連れてはゆけぬ。
あてにならない 約束なんて、互いの重石に なるばかり。
君はなんと、答えるだろう。
僕はなんと、告げようか。
どちらにしても、痛みは避けて 通れない。
二人 甘い時間を 享受してしまった この後では。
罪を選んだ 訳でなく、罰から逃れる 訳でなく。
玻璃の壁越し 手を合わせ、冷たい口付け 交わしたら、
必死に心を 堰き止めて、浮舟の言葉を 交わしたら、
僕たちは 心残さず、笑って別れて 行けたのだろか。
それとも、心残して、俯き振り向きながら、行くのだろか。
独り旅立つ 未知は喜び、恐れを知らず。
数多の苦難が 待ち受けようと、勇む心に 呑まれて消える。
燻る想いを 抱えたままで、君との暮らしを 選んでも、
僕は君に 何一つ、返してあげられ そうにない。
子供じみた 我儘な、未熟な己を 知っているから、
今も 君と僕を 天秤に、懸けては 出せない 答えを探す。
恥じらう乙女の 頬色か、たゆたう衣の 裾広げ。
燦然 煌々 明六つ、覗き始めた日輪は、
強者放つ 弓矢の如く、四方八方 何処までも。
僕の腕(かいな)に、預けて寝む 優しい寝息と、
心地の良い 重さ。
痺れは じんわり甘い 疼きのようで、君を実感 添い寝して。
手櫛も軽い 絹の髪、擽るように 動いてる。
君をこの手に 暮六つ、一夜の恋と ならん事を 願いつつ、
僕は再び 遠い目を。
想いを馳せる 地は遠く、とても 君を 連れてはゆけぬ。
あてにならない 約束なんて、互いの重石に なるばかり。
君はなんと、答えるだろう。
僕はなんと、告げようか。
どちらにしても、痛みは避けて 通れない。
二人 甘い時間を 享受してしまった この後では。
罪を選んだ 訳でなく、罰から逃れる 訳でなく。
玻璃の壁越し 手を合わせ、冷たい口付け 交わしたら、
必死に心を 堰き止めて、浮舟の言葉を 交わしたら、
僕たちは 心残さず、笑って別れて 行けたのだろか。
それとも、心残して、俯き振り向きながら、行くのだろか。
独り旅立つ 未知は喜び、恐れを知らず。
数多の苦難が 待ち受けようと、勇む心に 呑まれて消える。
燻る想いを 抱えたままで、君との暮らしを 選んでも、
僕は君に 何一つ、返してあげられ そうにない。
子供じみた 我儘な、未熟な己を 知っているから、
今も 君と僕を 天秤に、懸けては 出せない 答えを探す。
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