月輪の都 『黄昏れ』
2004年10月12日つるべ落としの 秋の暮れ。
野辺に佇み 黄昏れて 思いに耽る 時は無く。
此れで五分 と 今より五分。
刻む秒針 同じだけれど 顰めて見上げた この空を、
瞬きの中で 変えてゆく。
俯く暇さえ 与えずに、世界の装い 染め上げて、
僕の足を 停めた空。
おいでと 僕を呼んだ声、優しかったのは 何時の日か。
いい子だねと 僕を撫でる手、暖かかったのは 何時の日か。
さぁ、帰ろうと 僕を導くその瞳、穏やかだったのは 何時の日か。
記憶の回顧を 促す西日、駆け足で 去った日々を 呼んでいる。
走馬灯の人生に 気付き始めた 宵の口。
心にぽっかり 穴が開き、隙間風が 沁みるまで、
見えない素振りで 過ごしてた。
立ち止まることを 何処かしら、恐れていたよな、あの日々は、
溢れて弾ける細胞に 突き動かされて いたような。
衝突すら恐れずに、常に何かと 闘うことが、
生きることだと 信じてた。
きっと それは 間違いなんかじゃ ないけれど。
きっと それは 避けて通れぬ 道だった。
歩んだ轍を 消し去る 意味など、
何処には ありはしない事、漸く この頃、気付いた事。
言葉が とても、もどかしい時が、ある。
抱き寄せる腕が とても、ぎこちない時が、ある。
そんな時に ふと、僕は瞳を閉じて 思い出す。
僕に 向けられた あの心優しき 日々の事。
時計が示す 時間より、
心が感じる 時間を選べと、
僕の夕暮れ 告げている。
野辺に佇み 黄昏れて 思いに耽る 時は無く。
此れで五分 と 今より五分。
刻む秒針 同じだけれど 顰めて見上げた この空を、
瞬きの中で 変えてゆく。
俯く暇さえ 与えずに、世界の装い 染め上げて、
僕の足を 停めた空。
おいでと 僕を呼んだ声、優しかったのは 何時の日か。
いい子だねと 僕を撫でる手、暖かかったのは 何時の日か。
さぁ、帰ろうと 僕を導くその瞳、穏やかだったのは 何時の日か。
記憶の回顧を 促す西日、駆け足で 去った日々を 呼んでいる。
走馬灯の人生に 気付き始めた 宵の口。
心にぽっかり 穴が開き、隙間風が 沁みるまで、
見えない素振りで 過ごしてた。
立ち止まることを 何処かしら、恐れていたよな、あの日々は、
溢れて弾ける細胞に 突き動かされて いたような。
衝突すら恐れずに、常に何かと 闘うことが、
生きることだと 信じてた。
きっと それは 間違いなんかじゃ ないけれど。
きっと それは 避けて通れぬ 道だった。
歩んだ轍を 消し去る 意味など、
何処には ありはしない事、漸く この頃、気付いた事。
言葉が とても、もどかしい時が、ある。
抱き寄せる腕が とても、ぎこちない時が、ある。
そんな時に ふと、僕は瞳を閉じて 思い出す。
僕に 向けられた あの心優しき 日々の事。
時計が示す 時間より、
心が感じる 時間を選べと、
僕の夕暮れ 告げている。
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