月輪の都 『前線』

2004年9月23日
右を見れば 赤い夜。
左を見れば 白い夜。
間を繋ぐ 夜は灰色、混ざり合い。
赤い夜から 大粒の激しい 雨音 やって来る。
白い夜へは 腹に響く雷音 矢次 やって来る。
空を渡る 前線が、逃げる時さえ 与えずに、
震える体に 襲い来る。

上を見れば 悲しい夜。
下を見れば 苦しい夜。
間に転がる 夜は欲の色、情と愛が せめぎ合い。
悲しい夜には 溢れる涙を 零すなと。
苦しい夜には 装いばかりの 返事を返せと。
体を渡る 列は常に 数珠繋ぎ、独りの時が 怖いから、
凍える体に 肉布団。

予測の付かない モノばかり。
天災だって、恋愛だって、何一つ、確証なんて、ありはしない。
だけど、予知が可能になったって、根本的には 解消なんてされないじゃない?
取れるものは 対策だけさ。
出来ることは 慰めだけさ。
手にするものは 諦めだけかも、しれないね。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

最新のコメント

日記内を検索