月輪の都 『望 郷』
2004年7月1日「私は ついぞ 日輪を、この眼に 拝んだ事が無い。」
月に 還った カグヤが云った。
「私は ついぞ 月輪を、この眼に 映した事が無い。」
日陽に 飛んだ ヤマトのタケルが云った。
錦を纏って 岩屋の中で、カグヤの奏でる 琴の音が。
肩も顕に 炎獄の中、剣を鍛えし タケルが振るう 槌の音が。
地上より 眺むる 月陽の 表情は、
天空高くに 昇りゆき、ゆきて 帰らぬ住人の、
微かな追憶、過ごした日々を、
想い返す 心内。
愛しき人は 果ての大地で 空見上げ、
逢いたい人は 時空の彼方 記憶の底に。
昇る事も 降りる事も 叶わぬ願いに 袖濡らす。
月を止める 鎖のように、陽を支える 塔のように、
離れぬように、墜ちぬように、
地上に 穿つ 楔が軋む。
孤独な 番人たちが、恋うる 地上に 降り注ぐ、
光は 君の涙かな。
http://www15.ocn.ne.jp/~haruka-a/
月に 還った カグヤが云った。
「私は ついぞ 月輪を、この眼に 映した事が無い。」
日陽に 飛んだ ヤマトのタケルが云った。
錦を纏って 岩屋の中で、カグヤの奏でる 琴の音が。
肩も顕に 炎獄の中、剣を鍛えし タケルが振るう 槌の音が。
地上より 眺むる 月陽の 表情は、
天空高くに 昇りゆき、ゆきて 帰らぬ住人の、
微かな追憶、過ごした日々を、
想い返す 心内。
愛しき人は 果ての大地で 空見上げ、
逢いたい人は 時空の彼方 記憶の底に。
昇る事も 降りる事も 叶わぬ願いに 袖濡らす。
月を止める 鎖のように、陽を支える 塔のように、
離れぬように、墜ちぬように、
地上に 穿つ 楔が軋む。
孤独な 番人たちが、恋うる 地上に 降り注ぐ、
光は 君の涙かな。
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