月輪の都 『独り寝』
2004年6月26日目覚める度に 悲嘆するなら、
いっそ 眠りを 忘れてしまえ。
目覚める度に 泣くのなら、
いっそ 涙よ 枯れ果てよ。
目覚める度に 捜すなら、
いっそ 記憶よ 消え失せろ。
ああ、けれど。
せめて 夢で 逢いたいと、
願う心も 捨てられぬ。
ぽっかり空いた 心の空所、
褥の隣と 同じもの。
ひんやり冷たい シーツの上に、
ある筈の無い 温もり探り、
あるじを無くした 枕を抱いて、
いっそ 正気を 手放したいと、
こんなに せつに 祈るのに。
独り 眠る 夜が来る。
独り 叫ぶ 夜が来る。
あなたの骸を この手に抱いて、
去りゆく 温もり 感じても、
涙は 不思議と 零れもせずに、
瞬き 忘れて 呼んでいた。
あなたの空虚を この手に抱いて、
私の 温もり 伝えても、
涙は 溢れて 零れ落ち、
睫は 重く 閉じている。
独り 寝入る 夜が来る。
独り 凍える 夜が来る。
http://www15.ocn.ne.jp/~haruka-a/
いっそ 眠りを 忘れてしまえ。
目覚める度に 泣くのなら、
いっそ 涙よ 枯れ果てよ。
目覚める度に 捜すなら、
いっそ 記憶よ 消え失せろ。
ああ、けれど。
せめて 夢で 逢いたいと、
願う心も 捨てられぬ。
ぽっかり空いた 心の空所、
褥の隣と 同じもの。
ひんやり冷たい シーツの上に、
ある筈の無い 温もり探り、
あるじを無くした 枕を抱いて、
いっそ 正気を 手放したいと、
こんなに せつに 祈るのに。
独り 眠る 夜が来る。
独り 叫ぶ 夜が来る。
あなたの骸を この手に抱いて、
去りゆく 温もり 感じても、
涙は 不思議と 零れもせずに、
瞬き 忘れて 呼んでいた。
あなたの空虚を この手に抱いて、
私の 温もり 伝えても、
涙は 溢れて 零れ落ち、
睫は 重く 閉じている。
独り 寝入る 夜が来る。
独り 凍える 夜が来る。
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