月輪の都 『やちまたの蛇』
2004年1月20日夜の闇が 消えた 場所。
人の闇が 蔓延る 街へ。
眠りを 捨てた者たちが、
集い 騒ぎて、狂喜を吐いて。
澱んだ夜気は 腐臭を 孕み、
侵され 堕ちて 臥してなお、
麻痺した 脳は 気付かない。
二つに裂かれ、内臓を、
ずるり ずるりと 引きずって、
残った腕で 這いずって、伸ばした掌、白い骨。
それでも、己は 気付かない。
己の居場所に 気付かない。
紅い舌が ちろちろと、
色とりどりの 灯りは 瞳。
熱を持たずに 冷たくて。
風になびく 衣の裾は、錦の鱗を 形どる。
とぐろを巻いて、街を呑み、
その胃袋に 納めた人は 数知れず。
不快な臭いを 隠すよに、
強い匂いを 被せるように、
五感を狂わす 瘴気を 撒いて。
溺れるものは 溺れるままに。
蕩ける 甘美な 夢の中、痺れて 口も半開き。
骨の髄まで しゃぶられて、
呪いの魂 集まって、
八つの頭の 蛇となり。
人の闇が 蔓延る 街へ。
眠りを 捨てた者たちが、
集い 騒ぎて、狂喜を吐いて。
澱んだ夜気は 腐臭を 孕み、
侵され 堕ちて 臥してなお、
麻痺した 脳は 気付かない。
二つに裂かれ、内臓を、
ずるり ずるりと 引きずって、
残った腕で 這いずって、伸ばした掌、白い骨。
それでも、己は 気付かない。
己の居場所に 気付かない。
紅い舌が ちろちろと、
色とりどりの 灯りは 瞳。
熱を持たずに 冷たくて。
風になびく 衣の裾は、錦の鱗を 形どる。
とぐろを巻いて、街を呑み、
その胃袋に 納めた人は 数知れず。
不快な臭いを 隠すよに、
強い匂いを 被せるように、
五感を狂わす 瘴気を 撒いて。
溺れるものは 溺れるままに。
蕩ける 甘美な 夢の中、痺れて 口も半開き。
骨の髄まで しゃぶられて、
呪いの魂 集まって、
八つの頭の 蛇となり。
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