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月輪の都 『待ち人』
2003年11月20日大草原で 君を待つ。
僕は 両手を 翼のように。
大海原で 君を待つ。
僕は 鯨の背の上に。
大天空で 君を待つ。
僕は 雲をかき集め。
例え 野火が 襲っても、
例え 津波が うねっても、
例え 雷雲 暴れても。
僕は 静かに 君を待つ。
どんなに 違うと 叫んでも、
君の空は 鈍色で。
どんなに 違うと 諭しても、
君の酸素は 腐臭に塗れ。
どんなに 違うと なだめても、
君の想いは 頑なで。
世界は 君に 石の礫を 投げて、
世界は 君に 煮え湯を 飲ませ、
世界は 君に 針の蓆を 押し付けて。
肉は削げ落ち 眼がぎょろり。
骸骨の上に 褪せた皮。
寒い 寒いと カタカタと、
震える姿が 真綿の中に。
肉に埋もれて ふうふうと。
たるみきった 脂肪を纏い、
足らぬ 足らぬと、喰いつづけ、
立ち上がる 事すら出来ぬが、口 動き。
虚勢を張って、怒鳴っても、
粗暴に周囲に 当たっても、
君は 小さく 縮こまり、
恐怖に怯えて、膝抱え、
力の限りに、眼を閉じて。
自分だけに 都合いい、
そんな夢の中にいる。
僕が 君の 翼になって、
僕が 君の 毛皮になって、
僕が 君の 餌になって、
君を 満たして 上げれれば、
きっと 良かったん だろうけど。
僕は 君を 待っている。
此処は 遥かな 草原で。
此処は 豊かな 海原で。
此処は 静かな 空原で。
僕は 君を 待っている。
瞑った瞼を 開ける日を。
折った脚で 立つ時を。
握った掌 差し出して、
垂れた頭を 持ち上げて、
やがて 小さく 嗤う日を。
僕は 君を 待っている。
http://www.h6.dion.ne.jp/~haruka-a/
僕は 両手を 翼のように。
大海原で 君を待つ。
僕は 鯨の背の上に。
大天空で 君を待つ。
僕は 雲をかき集め。
例え 野火が 襲っても、
例え 津波が うねっても、
例え 雷雲 暴れても。
僕は 静かに 君を待つ。
どんなに 違うと 叫んでも、
君の空は 鈍色で。
どんなに 違うと 諭しても、
君の酸素は 腐臭に塗れ。
どんなに 違うと なだめても、
君の想いは 頑なで。
世界は 君に 石の礫を 投げて、
世界は 君に 煮え湯を 飲ませ、
世界は 君に 針の蓆を 押し付けて。
肉は削げ落ち 眼がぎょろり。
骸骨の上に 褪せた皮。
寒い 寒いと カタカタと、
震える姿が 真綿の中に。
肉に埋もれて ふうふうと。
たるみきった 脂肪を纏い、
足らぬ 足らぬと、喰いつづけ、
立ち上がる 事すら出来ぬが、口 動き。
虚勢を張って、怒鳴っても、
粗暴に周囲に 当たっても、
君は 小さく 縮こまり、
恐怖に怯えて、膝抱え、
力の限りに、眼を閉じて。
自分だけに 都合いい、
そんな夢の中にいる。
僕が 君の 翼になって、
僕が 君の 毛皮になって、
僕が 君の 餌になって、
君を 満たして 上げれれば、
きっと 良かったん だろうけど。
僕は 君を 待っている。
此処は 遥かな 草原で。
此処は 豊かな 海原で。
此処は 静かな 空原で。
僕は 君を 待っている。
瞑った瞼を 開ける日を。
折った脚で 立つ時を。
握った掌 差し出して、
垂れた頭を 持ち上げて、
やがて 小さく 嗤う日を。
僕は 君を 待っている。
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