月輪の都 『杭』
2003年11月4日行きたい場所が ある訳でなく
辿りつかねばならぬ事もなく
発たねばならぬ 時もなく
到達する確証も あるはずがない。
だから僕は 未だ ここにいて。
目の前を 通り過ぎてゆく
自殺志願の若者たちを
河中の杭のように 佇んで
眺めている。
何処か 奥底に 軽い自棄願望を
皆が 抱えているけれど、
どこかに しまい忘れているから、
今、ここから 飛び降りないだけ。
どうして、今、ここに僕が存在しているのかと
もしも 考え始めたら、
坂を転がる 鞠のよう。
開けては いけない 扉の向こう。
見ては いけない 内緒の姿。
触れては いけない 玻璃の罠。
心 くすぐる 罪と罰。
一途に 駈ける 情熱も、
幼い 無邪気な 行動も、
短絡的な 思考の果ても、
僕の中には 存在しない。
辿りつかねばならぬ事もなく
発たねばならぬ 時もなく
到達する確証も あるはずがない。
だから僕は 未だ ここにいて。
目の前を 通り過ぎてゆく
自殺志願の若者たちを
河中の杭のように 佇んで
眺めている。
何処か 奥底に 軽い自棄願望を
皆が 抱えているけれど、
どこかに しまい忘れているから、
今、ここから 飛び降りないだけ。
どうして、今、ここに僕が存在しているのかと
もしも 考え始めたら、
坂を転がる 鞠のよう。
開けては いけない 扉の向こう。
見ては いけない 内緒の姿。
触れては いけない 玻璃の罠。
心 くすぐる 罪と罰。
一途に 駈ける 情熱も、
幼い 無邪気な 行動も、
短絡的な 思考の果ても、
僕の中には 存在しない。
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