月輪の都 『中 毒』
2002年11月10日僕達は 知っていた。
密かな 情事の 正体を。
根底に 潜む 虚しさの、響きも 意味も知っていた。
荒い呼吸も 切れ切れの、早鐘の鼓動に 打ち震え、
火照る肌に 滲む汗、歓喜の雄叫び 獣の如し。
互いの 体を 貪りあって、
重なり 抱き合い 絡み合い、
時を忘れて 耽るのも、
何であるか 知っていた。
立つべく地面を 消失し、浮くべき 水面を 見失い、
漂い 墜ちる 浮遊感。
束縛からの 解放と、耐え難い 喪失感に 苛まれ、
強烈な 孤独を ひしと 感じいる。
その瞬間を 知っていた。
求め 抱きあう様に、互いの存在 認識し、安堵を得ると 云うけれど、
僕達は、己が 独りで或る事を、強く 深く 憶うだけ。
止められない 過食に 走るよに、
辞められない 自傷に 耽るよに、
自ら 奈落に 転げ落ち、尚も 底を 掘るように、
自家中毒を 起こすまで。
気付いてしまった、心の亀裂。
見てしまった、己の姿。
僕は 君に 酔う訳でなく、
君は 僕に 染まる訳でなく、
互いを 利用しているだけど、
僕達は とうに 知っていた。
http://www.rinku.zaq.ne.jp/haruka-akito/
密かな 情事の 正体を。
根底に 潜む 虚しさの、響きも 意味も知っていた。
荒い呼吸も 切れ切れの、早鐘の鼓動に 打ち震え、
火照る肌に 滲む汗、歓喜の雄叫び 獣の如し。
互いの 体を 貪りあって、
重なり 抱き合い 絡み合い、
時を忘れて 耽るのも、
何であるか 知っていた。
立つべく地面を 消失し、浮くべき 水面を 見失い、
漂い 墜ちる 浮遊感。
束縛からの 解放と、耐え難い 喪失感に 苛まれ、
強烈な 孤独を ひしと 感じいる。
その瞬間を 知っていた。
求め 抱きあう様に、互いの存在 認識し、安堵を得ると 云うけれど、
僕達は、己が 独りで或る事を、強く 深く 憶うだけ。
止められない 過食に 走るよに、
辞められない 自傷に 耽るよに、
自ら 奈落に 転げ落ち、尚も 底を 掘るように、
自家中毒を 起こすまで。
気付いてしまった、心の亀裂。
見てしまった、己の姿。
僕は 君に 酔う訳でなく、
君は 僕に 染まる訳でなく、
互いを 利用しているだけど、
僕達は とうに 知っていた。
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