月輪の都 『煉獄』
2002年7月24日私の世界は 果てしなく
私の世界は 閉ざされて
私の世界は 見上げた青空。
私の世界は 俯く足元。
空は極限に 切り取られ、
地面は 暗く 囲われて、
時間は無限 命は刹那。
業火に焼かれ 叫びは 消えさり、
凍気に刺され 吐息は 呑まれる。
照りつける太陽が 私の指を 露にし、
差し込む月光が 私の影を 水に映す。
爪は剥がれて赤黒く 血肉は 硬くこびりつき、
ふやけた皮膚は 容易く破れ 腐り落ち、
名残が 壁に 張り付くばかり。
崩れ落ちた 水の中。
顔をつければ 終わる筈。
けれど 私は 見上げるばかり。
首の形が 変形し、宙を仰いで 固まって
伸ばした腕は 力なく、膝折る脚は 感じなく、
私は 何を 求めたか。
朽ちた古井戸 澱んだ塔獄 腐臭の地下牢。
これが 私の 世界の 総て。
これが 私の 心の 総て。
自ら望んだ 枷なのか
捉えられた 枷なのか
今は もう 定かでは ないけれど。
裁きの時を 待つばかり。
http://www.rinku.zaq.ne.jp/haruka-akito/
私の世界は 閉ざされて
私の世界は 見上げた青空。
私の世界は 俯く足元。
空は極限に 切り取られ、
地面は 暗く 囲われて、
時間は無限 命は刹那。
業火に焼かれ 叫びは 消えさり、
凍気に刺され 吐息は 呑まれる。
照りつける太陽が 私の指を 露にし、
差し込む月光が 私の影を 水に映す。
爪は剥がれて赤黒く 血肉は 硬くこびりつき、
ふやけた皮膚は 容易く破れ 腐り落ち、
名残が 壁に 張り付くばかり。
崩れ落ちた 水の中。
顔をつければ 終わる筈。
けれど 私は 見上げるばかり。
首の形が 変形し、宙を仰いで 固まって
伸ばした腕は 力なく、膝折る脚は 感じなく、
私は 何を 求めたか。
朽ちた古井戸 澱んだ塔獄 腐臭の地下牢。
これが 私の 世界の 総て。
これが 私の 心の 総て。
自ら望んだ 枷なのか
捉えられた 枷なのか
今は もう 定かでは ないけれど。
裁きの時を 待つばかり。
http://www.rinku.zaq.ne.jp/haruka-akito/
コメント